4.教員自著紹介」カテゴリーアーカイブ

戸邉優美(文学部)『特別展 : はたらく装いのフォークロア』

■『特別展 : はたらく装いのフォークロア
埼玉県立歴史と民俗の博物館 , 2025.3
■ 請求記号 383.1//2133
■ 配架場所 図書館1階?教員著作コーナー
■ 編著者 埼玉県立歴史と民俗の博物館編集(戸邉優美(文学部))

<自著紹介>
はたらくことは、生きること。四方を海に囲まれ、豊かな山林や肥沃な大地に抱かれた日本では、人々は様々な環境で農耕、狩猟、漁撈などに励んできました。その際に身に着けた衣服や用具からは、はたらくための実用的な工夫や美意識を見ることができます。
この本は、令和7年に埼玉県立歴史と民俗の博物館で開催した特別展「はたらく装いのフォークロア」の展示図録で、「田畑×仕事着」「山×仕事着」「海×仕事着」「仕事×晴れ着」の4つの切り口から、国指定重要有形民俗文化財を中心とした実際の資料をとおして、各地に伝えられてきたはたらく装いについて紹介しています。仕事着のことはもちろん、たくさんの民俗資料を博物館が収集保管することの意義についても考えてもらえると嬉しいです。

田野大輔(文学部)『ファシズムの教室 : なぜ集団は暴走するのか』

■『ファシズムの教室 : なぜ集団は暴走するのか
朝日新聞出版 , 2025.4
■ ISBN  9784022621122

■ 請求記号 SB311/TA
■ 配架場所 図書館1階?教員著作コーナー
■ 編著者 田野大輔(文学部)著

<自著紹介>
ファシズムは過去の歴史、特殊な国の出来事ではなく、今日でもヘイトスピーチやいじめ、ネットリンチなどといった形で生きています。そうしたファシズムの仕組みを学ぶために、甲南大学の授業の一環として2010年から2019年まで10年にわたって実施したのが「ファシズムの体験学習」で、本書はこの実習の内容をまとめたものです。約250人の参加者はナチス式の敬礼や行進を行い、学内のリア充カップルを糾弾するよう指示されますが、しだいに集団で行動することへの誇りや一体感を覚え、上からの指示で攻撃的な行動をとることに躊躇がなくなり、周囲に合わせて指示に従うことを正しいことと考えるようになります。集団が暴走して攻撃性を強めていくファシズムの危険性を、本書から学んでいただければ幸いです。

関めぐみ(文学部)『「女子マネージャー」の社会学』

■『「女子マネージャー」の社会学
左右社 , 2025.2
■ ISBN  9784865284546

■ 請求記号 780.13//2070
■ 配架場所 図書館1階?教員著作コーナー
■ 編著者 関めぐみ(文学部)著

<自著紹介>
大学運動部の学生スタッフたちが、日々何をしているのか知っていますか?おそらく、みなさんが想像する「女子マネージャー」以上の活動/仕事/労働(ワーク)をしています。そして、それにも関わらず、選手と対等な関係になれていない場合があります。本書では、67人の大学アメリカンフットボール部の学生スタッフの声を聴き、大学運動部の在り方について考えました。

関めぐみ(文学部)『どうして「体育嫌い」なんだろう : ジェンダー?セクシュアリティの視点が照らす体育の未来』

■『どうして「体育嫌い」なんだろう : ジェンダー?セクシュアリティの視点が照らす体育の未来
大修館書店 , 2025.2
■ ISBN  9784469269994

■ 請求記号 375.49//2034
■ 配架場所 図書館1階?教員著作コーナー
■ 編著者 関めぐみ(文学部)著

<自著紹介>
みなさんは、体育が好きですか?嫌いですか?
本書では、「体育嫌い」の人の声を聴き、「体育の当たり前」をジェンダー?セクシュアリティの視点から問い直しました。女性、男性、LGBTQ+の人たちは、体育をどのように経験しているのでしょうか。体育の目的は、「うまくなること」なのでしょうか。この本を通じて、「誰ひとり置き去りにしない体育」の未来を考えてもらえると嬉しいです。

中辻享(文学部)『焼畑を活かす土地利用の地理学 : ラオス山村の70年』

■『焼畑を活かす土地利用の地理学 : ラオス山村の70年
京都大学学術出版会 , 2025.2
■ ISBN  9784814005734

■ 請求記号 612.236//2002
■ 配架場所 図書館1階?教員著作コーナー
■ 編著者 中辻享(文学部)著

<自著紹介>
ラオスの人々と一緒に村の土地利用を示す地図を作ったりしながら、東南アジアの山村の環境問題と貧困問題について考えました。また、これまで活用されてこなかった古い航空写真を使って、戦争や焼畑が森林にどんな影響をもたらしたのかを70年間のスパンで考察しました。伝統的なタイプの焼畑は環境破壊ではなく、実は村の人々にいろんな恵みをもたらしていることがわかってきました。

上林朋広(文学部)『南アフリカの人種隔離政策と歴史の再構築 : 創られた伝統、利用される過去』

■『南アフリカの人種隔離政策と歴史の再構築 : 創られた伝統、利用される過去
明石書店 , 2025.2
■ ISBN  9784750359021

■ 請求記号 316.848//2006
■ 配架場所 図書館1階?教員著作コーナー
■ 編著者 上林朋広(文学部)著

<自著紹介>
1990年代まで、南アフリカは悪名高い国でした。アパルトヘイトと呼ばれる過酷な人種差別政策を実施していたからです。本書は、なぜこの体制が20世紀末に至るまで維持されたのかを、政治や社会運動だけでなく、博物館や学校教育など日常的な事例に焦点を当てて考察しました。南アフリカに住む人々がいかに人種差別を経験し、抵抗したのか、本書の記述を通して考えてもらえればと思っています。