私は高校2年生のときにオーストラリアに語学研修をしに行き、そこでホームステイを経験しました。英語も話せない、国のことも人のことも、ここでなにをするのかさえわからない。そんな状況で行った結果、ホストマザーと喧嘩をしました。でも、喧嘩はもちろん成立しません。言葉を次々にぶつけられ、向こうのペースに乗せられ、最後は勝手にハグされて仲直り。それがとても悔しくて、絶対に英語で喧嘩できるようになってやる！それが私の英語と留学に対するモチベーションでした。

大学では、3年生の夏まで部活一筋。しかし、色々あって、やめることになり、「今がチャンス！」。そう思った私は、やめたその足で国際交流センターに向かいました。選んだ先はアメリカのサンディエゴ。理由は単純にアメリカの文化と、国境をシェアするメキシコの文化にも触れられると思ったから。でも行ってみると、アメリカって思ってた以上にいろんな人が住んでる！そんななかで生活をしていると、今まで良しとしてきた気遣いや、はっきりと言わないのが美徳なんて考え方はすぐに消えていきました。

突然ですが、サウジアラビアやクウェート、カザフスタンという国を知っていますか。もちろん、YES。では、彼らがどんな宗教を信仰していて、どんなルールの下で生活していて、どんな人柄か、知っていますか。私はアメリカで彼らに出会うまで、何一つ知りませんでした。世界史で習い、かろうじて知っていたことは、「なんでそんなことを知っているの？」とか、「それは違うよ！」と言われることばかり。いかに自分の知識が狭くて、浅くて、偏っていたかを実感した瞬間でした。

留学中はたくさん泣いたし、たくさん悩んだし、喧嘩もした。でも、すべてが自分を成長させるできごとでした。綺麗事に聞こえるかもしれませんが、これは行かないとわからない。もちろん、一生日本で暮らすことだってできます。でも、あなたはそれで後悔しませんか？